2015年にTony WangがサンディエゴでThe Cat Cafeを開いたとき、ドリンクを1杯注文すれば入場は無料でした。すると、コーヒー1杯で午後いっぱい居座る客が続出しました。店はほどなく時間制の入場料に切り替え、Wangはのちに、最初から入場料を取らなかったことが経営上最大の失敗だったと語っています。それから10年、店は今も営業を続けており、本人いわく黒字経営です。

猫カフェがうまくいくかどうかは、たいていこうした細部で決まります。料金をどう取るか、獣医療費を誰が払うか、保健所が食べ物と猫を同じ建物に置くことを認めてくれるか、そもそも貸してくれる大家がいるか。共通の予算表や許可のチェックリストはありません。ルールは市ごとに決まり、費用も家賃と同じくらい地域によって違うからです。この記事では、実際の猫カフェが公表してきた数字を出典付きで紹介し、あわせて当サイトに掲載している営業中の猫カフェ1,163軒のデータから、経営の実態を見ていきます。いずれも法律や財務に関する助言ではありません。最終的な判断は、地元の保健所、許認可の窓口、そして会計士に仰いでください。

まずは運営モデルを決める

ほかのすべての判断は、猫をどこから迎え、誰が責任を持つかで変わります。猫カフェの運営モデルは主に3つです。

モデル

猫の所有者

譲渡費用

例

保護団体と提携

別組織のシェルターや保護団体。通常は獣医療と里親の審査も担当

通常は保護団体の収入

Purrfect Day Café、Mew Haven、Orlando Cat Café

非営利の猫カフェ

カフェ自体が保護団体。多くは501(c)(3)団体

カフェの収入

Cat Town、Mini Cat Town、Tree House

看板猫

カフェ。猫はずっと店で暮らす

なし

A Sanctuary Cafe、日本のほとんどの猫カフェ

保護団体と提携するモデルは、北米でもっとも一般的です。当サイトに掲載している営業中の猫カフェのうち、少なくとも43%が猫の譲渡を行っており、多くは地元の保護団体やシェルターと組んでいます。カフェはコーヒーカウンターと猫のいるラウンジを運営し、保護団体が猫を連れてきて、日常的な獣医療の費用を負担し、里親を審査します。ルイビルのPurrfect Day CaféはKentucky Humane Societyと提携しており、受け入れと医療は同団体が担い、ほぼ毎日スタッフを店に派遣しています。2024年8月には譲渡数が1万匹に達しました。Halfway Home Rescueの猫を預かるMew Haven Cat Caféは、2018年の開業以来1,250匹以上を新しい家族のもとへ送り出しています。猫が重い病気にかかったときに誰が払うかは、提携先によって異なります。バンクーバーのCatoroでは、日常的なケアは保護団体が負担しますが、重症の場合はカフェが支払います。猫伝染性腹膜炎(FIP)にかかった1匹の治療費は約1万ドルにのぼりました。最初の猫を迎える前に、この点は書面で取り決めておきましょう。

非営利モデルでは、カフェそのものが保護団体になります。2014年にアメリカ初の猫カフェを開いたオークランドのCat Townは、Oakland Animal Servicesからもっとも行き場を失いやすい猫たちを引き取っており、カフェのカウンターはコーヒー会社が運営しています。その財務を見ると、非営利団体の中身がいかに多様かがわかります。納税申告書によると、2024年のCat Townの収入は131万ドルで、そのほぼすべてが寄付でした。事業収入はわずか51,397ドルです。一方、ベイエリアで子猫ラウンジをチェーン展開するMini Cat Townは同じ年に210万ドルの収入があり、そのうち195万ドルが事業収入、主に入場料でした。非営利団体なら助成金に応募できます。Cat TownはMaddie’s Fundから16万2,500ドルの助成金を受けて事業を拡大しました。ただし、慈善団体としての事務手続きや理事会の運営も引き受けることになります。

看板猫モデルでは、同じ猫たちがずっと店で暮らします。日本ではこれが標準で、イギリスでも一般的です。当サイトのロンドンガイドで紹介しているWhiskers & CreamやCat-titudeなどにも、店に住み続ける猫がいます。猫一匹一匹をよく知ることができ、保護団体と提携する必要もありません。その反面、歯の治療や高齢になってからの慢性疾患も含めて、猫の一生分の費用を負担することになります。また、多くの来店客を引きつける「譲渡」というストーリーも失います。

開業にかかる費用

開業費用は、家賃、保健所が求める工事の規模、店の大きさで決まります。以下は各店が公表した金額です。2014年の予算は2026年には通用しないので、年も添えています。

店舗

年

公表された金額

Casita de Miau(ミズーリ州スプリングフィールド)

2026

キッチンのないラウンジで、これまでに約1万ドル。2年契約の賃料は月約1,500ドル

Orlando Cat Caféのフランチャイズ

2025

1店舗あたり412,426〜643,907ドル。フランチャイズ加盟金42,750ドルを含む

Jiji Rescue Cat Cafe(シドニー)

2023

オーナーの貯金から5万オーストラリアドル。家賃は月3,500オーストラリアドル

Meow Cat Café(イングランド、ホルステッド)

2023

政府保証の創業融資(Start Up Loan)2万5,000ポンドで、元生花店の保証金、家賃、改装費をまかなった

日本の一般的な猫カフェ

2021

中小企業基盤整備機構によると1,000万〜2,000万円

KitTea(サンフランシスコ)

2014

63,303ドルを集めたが、大家への保証金と衛生基準に沿った内装工事のために、さらに約10万ドルが必要だった

Cat Town(オークランド)

2014

Indiegogoで目標6万ドルに対し40,695ドル。ほかにPet Food Expressから2万ドル

Lady Dinah’s(ロンドン)

2013

2014年の開業前にIndiegogoで10万ポンド以上を調達

出典:Springfield Daily Citizen、FastCasual、SBS News、Let’s Do Business Finance、J-Net21、SFist、Anime News Network、Cat Behaviourist。

クラウドファンディングで集めた額は開業費用の一部にすぎないので、最低ラインと考えてください。ワシントンD.C.のCrumbs & Whiskersは2015年、目標1万5,000ドルに対してKickstarterで約35,900ドルを集めましたが、創業者によると許可の取得だけで5桁ドルかかったそうです。

新しくオーナーになる人が見落としがちな費用は、たいてい次のようなものです。

  • 食べ物と猫を分けるための工事。 保健所はほぼ必ず、猫の部屋を壁で仕切り、専用の扉を設け、多くの場合は換気も別系統にするよう求めます(下の許可の章を参照)。
  • 大家が最初に求めるお金。 KitTeaの大家は契約前に保証金を求め、Wangによればサンディエゴの大家は1年分の家賃の前払いを求めたそうです。
  • 脱走防止。 猫が絶対に外へ出られないよう入口を二重扉にし、窓や通気口にも猫対策を施します。
  • 猫の部屋。 棚、キャットステップ、隠れ場所、専用の排気設備を備えたトイレスペース、そして隔離用の別室が必要です。
  • 保険と専門家への報酬。 ひっかき傷にもこぼれたコーヒーにも対応する保険の保険料に加え、許可取得のために弁護士やコンサルタントに支払う費用も見込んでおきましょう。

毎月の経費と収入源

毎月の経費でいちばん大きいのはたいてい家賃で、その次が人件費、そして猫にかかる費用です。トロントのLazy Cat Caféは、ダウンタウン店が2025年5月に閉店する前、NOW Torontoによると、家賃に月約1万2,000カナダドル、光熱費に約3,500カナダドル、さらに獣医療、フード、猫砂、人件費におよそ1万カナダドルを払っていました。2025年には、カンザス州オレイサのSecond Cup Cat CaféのマネージャーがFOX4に対し、経費は月1万4,000〜1万5,000ドルにのぼる一方、その夏いちばん売上がよかった月でも約1万3,000ドルだったと話しています。差額はオーナーが自腹で埋めていましたが、800匹の譲渡を達成したのち店舗は閉店しました。

入場料を取りましょう。 入場料は経営の柱です。料金体系をウェブサイトで説明している掲載店1,551軒のうち、88%が入場料または時間制料金を設定しています。飲食物の注文だけを求める店は7%、無料の店は5%にとどまります。入場料なしで始めた店は、たいてい後悔しています。サンディエゴの店のほか、Denver Cat Companyも2014年に入場料なしで開業しました。創業者によると最初の1年は利益が出ず、開業1周年を迎えるころには平日3ドル、週末5ドルの入場料を取るようになっていました。

2026年のアメリカでは、30分から1時間で10〜25ドルが相場です。Cat Townは14ドル、Mew Havenは16ドル、ニューヨークのMeow Parlourは50分23ドル(税別)です。カンザス州ローレンスのEspurressoは30分10ドル、1時間15ドルです。

ほかの収入源は規模こそ小さいものの、積み重なれば大きな額になります。

  • 会員制度は常連客への特典になります。サラソタのKaty’s Cat Cafeは、時間無制限の1日券が20ドル、会員は月128ドルです。
  • イベントは、空いている時間帯を高めの料金で埋めてくれます。フィラデルフィアのLe Cat Caféでは、45分のヨガクラスのあとに猫と30分過ごせます。誕生日パーティー、ペイントナイト、クイズナイト、読書会もよく開かれています。
  • 飲食の売上は、たいてい期待するほど伸びません。猫の近くで出せるものが衛生規則で制限されるからです。Wangによれば、The Cat Cafeの売上のうち、入場料以外(飲食とグッズ)は約4分の1です。

譲渡費用は、通常は提携先の保護団体に入ります。Orlando Cat CaféとケロウナのCatelownaは、どちらも全額を保護団体に渡しています。自分で保護活動も行うなら、収支を確認しておきましょう。イングランド・ウォールセンドのThe Bad Cat Caféは、2024年に猫1匹の譲渡費用を130ポンドとしていましたが、不妊・去勢手術とマイクロチップだけでオスは140ポンド、メスは170ポンドかかっていました。

猫カフェは儲かるのか

儲かっている店もありますが、多くはぎりぎり収支が合う程度です。サンディエゴのThe Cat Cafeは2024年、Starter Storyに対し、季節によって月4万〜5万ドルの売上があり、人件費が上がるなかでも黒字だと話しています。Orlando Cat Caféの創業者は、2016年の時点では収支を合わせることだけが目標だったと語っています。それから10年、店は23万人以上の来店客を迎え、3,500匹以上の猫を新しい家族に託し、今ではフランチャイズを展開しています。

小規模な店の利益は薄いものです。アラバマ州ハンツビルの非営利キャットラウンジCattyshackは、2023年の収入が80,291ドル、支出が82,511ドルでした。Cat Townでさえ、2023年は集めた額より使った額のほうが多くなっています。

当サイトでは152軒の猫カフェを閉店済みとしており、そのうち47軒がアメリカの店です。オーナーが理由を明かしている場合、たいていは次のいずれかです。

  • 家賃。 シンガポールのThe Cat Cafeは2025年、家賃が50%上がったため、Rail Mall店を2026年3月に閉めると発表しました。バッファローのBuckminster’s Cat Cafeは、約1,000匹の譲渡を経て、2025年に賃貸契約の満了とともに閉店しました。
  • 借金とコスト上昇。 イギリス初の猫カフェLady Dinah’sは、コロナ禍の借金とコスト上昇により2025年6月に閉店しました。マネージャーがクラウドファンディングで資金を集めて借金抜きで資産を買い取り、2026年にグリニッジで再開しています。
  • 人。 ルイビルの非営利猫カフェLucky Cat Caféは2025年4月に閉店しました。理由として、コスト上昇と、中心的なスタッフやボランティアが抜けたことを挙げています。
  • 獣医療費。 バンクーバーのCatoroは2023年1月、コロナ禍の借金と獣医療費で閉店寸前に追い込まれましたが、10万カナダドル以上を集めたGoFundMeに救われました。

アメリカで必要な許可と免許

猫カフェ専用の全国的な免許はありません。少なくとも食品と動物の2つの規制当局、さらに多くの場合はゾーニング(用途地域)の担当部署ともやりとりすることになります。

食品に関する規制

ほとんどの州は、FDA(米国食品医薬品局)のモデル食品規則「Food Code」をもとに食品規則を定めており、この規則は飲食店に生きた動物を入れることを禁じています。例外はわずかで、水槽、介助動物、そしてペットショップのように食品の取り扱いや飲食に使わない場所でのケージ飼いのペットなどに限られます。店内を歩き回る猫はどれにも当てはまりません。9月に公表された2026年版Food Codeでも、この章は変わりませんでした。州や市はそれぞれの時期にこの規則を採用し、独自に修正を加えるため、細かい点は地元の保健所次第です。実際には、アメリカの猫カフェは次のうち1つ以上の方法をとっています。

  • 2つの空間を完全に分ける。 Cat Townのカフェと猫部屋は廊下でつながっており、廊下の両端に扉があります。空気はカフェから猫部屋の方向にしか流れず、スタッフとトイレも分けられていると、開業時にTIMEが報じました。
  • 小窓から飲食物を渡す。 サンフランシスコのKitTeaでは、壁で仕切られた猫部屋に、壁の小窓を通してお茶や軽食を渡します。創業者によると、保健所から医療用グレードのHEPAフィルターの設置を求められたそうです。
  • 飲食物は店外で用意する。 ニューヨークのMeow Parlourは、通りを挟んで向かい合う2つの店として開業し、客はパティスリーで買った焼き菓子を自分で持ち込んでいました。Crumbs & Whiskersは店内での飲食提供をやめ、通りの向かいのベーカリーと提携しました。
  • メニューをシンプルにする。 当サイトの掲載店のうち、飲食メニューについて説明している店では、71%がドリンクと軽食のみ(多くは個包装品か店外で調理したもの)、26%が本格的な食事を提供し、3%は飲食物を出していません。

小さなミスも見逃されません。2015年9月、D.C.の保健当局はCrumbs & Whiskersを一時的に営業停止にしました。猫部屋の中で客が無料のコーヒーを自分で注いでいたためです。店は入場料を取っていたので、検査官はそのコーヒーを、許可を得ていない食品販売とみなしました。店はドリンクを別料金にして、数時間後には営業を再開しました。

動物に関する規制

猫についても独自の免許が必要になることが多く、初めての開業者の多くはこれを想定していません。シアトルとキング郡では、猫カフェはペット事業と食品事業の両方のプログラムのもとで許可されます。スタッフは1回のシフトでどちらか一方の側でしか働けず、猫砂を食品エリアに通して運ぶことは一切禁止で、それぞれの側が別々に検査を受けます。コロラド州では、譲渡のためにペットを飼育する施設はすべて、州のPet Animal Care and Facilities Act免許が必要です。ニューヨーク州では2025年12月から、猫カフェと連携するところも含め、シェルターと保護団体に州の免許が義務づけられ、抜き打ち検査の対象になっています。

免許の種類を間違えると、免許がないのと同じくらい困ったことになります。ロードアイランド州では、苦情を受けた当局がBajah’s Cat Cafeの猫をすべて連れ出しました。RISPCAは猫たちが健康だと確認しましたが、オーナーの免許が保護団体ではなくペットシェルター向けのものだったため、オーナーは罰金を科されたと、2026年にCommunity Sentinelが報じています。2018年には、サンアントニオ市の動物管理局(Animal Care Services)が市内初の猫カフェを一時営業停止にしました。ひと部屋にいた約50匹の猫が呼吸器感染症にかかっていたのです。再開は、動物施設の許可を取り、抜き打ち検査を受けることが条件でした。

ゾーニング、保険、大家

何かに署名する前に、ゾーニングを確認しましょう。ワシントンD.C.のゾーニング委員会には猫カフェに当たる区分がなく、Crumbs & Whiskersを「猫のための動物預かり用途」として、猫20匹を上限に承認しました。シカゴは2016年に新たに「アニマルシェルター・カフェ」許可を設けましたが、取得できるのは認可を受けた動物愛護団体だけです。Tree House Humane Societyが運営するTree Houseは、シェルターの中に猫カフェを置いています(シカゴガイドを参照)。

保険の内容は、客が守るべきルールにも影響します。ボストンのA Sanctuary Cafeによると、マサチューセッツ州で初めて猫カフェ向けの賠償責任保険を引き受けた保険会社は8歳未満の子どもの入店を禁じており、同店も同じルールを採用しています。Seattle Meowtropolitanの創業者たちは許可の取得に18か月以上を費やし、猫のひっかき傷とコーヒーによるやけどの両方をカバーする特注の保険が必要でした。かみつきは実際に損害賠償請求につながります。Denver Cat Companyは2015年、かみつき事故で訴えられました。A Sanctuary CafeやCrumbs & Whiskersをはじめ、アメリカの多くの猫カフェでは、来店客全員に免責同意書への署名を求めています。

大家探しが、いちばん難しい段階かもしれません。イリノイ州ブルーミントンのThe Cat’s Meow Cafeのオーナーは、飲食と動物の世話が同居する事業に物件を貸してくれる人を見つけることが、開業でいちばん大変だったとWGLTに語っています。Kitty Cat Cafe and Adoption Loungeの創業者たちは、マサチューセッツ州の約20の町に計画を持ち込み、ようやくピーボディの保健担当責任者から承認を得ました。

アメリカ以外のルール

ほぼどこでも、基本原則は同じです。食品を調理する場所に猫を入れてはいけません。それ以外の動物に関する規制は、国によって異なります。

  • イギリス。 開業の28日以上前に、地元の自治体に食品事業者として登録します。猫カフェ専用の免許はありません。猫カフェに免許を出している自治体は、通常2018年の規則に基づく動物展示免許を使っており、Lady Dinah’sもこの免許を取得しています。ただしRSPCAは、そもそも免許が必要かどうか法律ははっきりしていないとしています。2025年3月、RSPCAとCats Protectionは猫カフェの段階的な廃止を求め、自治体に免許の発行をやめるよう訴えました。ウェールズで行われた2025年のパブリックコメントでは回答者の多くが禁止を支持しましたが、結論はまだ出ていません。免許制度は今後厳しくなると考えておくべきでしょう。
  • 日本。 猫カフェは、都道府県に動物取扱業(展示)として登録し、5年ごとに更新し、資格を持つ常勤の動物取扱責任者を置かなければなりません。1歳以上の猫は22時まで展示できますが、展示は1日12時間までで、いつでも休憩スペースに行けるようにしておく必要があります。2021年からは国の基準により、常勤の飼養従事者1人あたりの猫の数も30匹までに制限されています。飲食物を提供するには、別に飲食店営業許可も必要です。
  • ドイツ。 開業前に、動物保護法第11条に基づいて地元の獣医局の許可を得る必要があります。猫の飼育に関する知識と信頼性を証明し、施設の検査に合格しなければなりません。創業者たちの話では、入口の二重扉、猫が届かないカウンター、猫が逃げ込める部屋などが条件として求められたそうです。
  • カナダ。 オンタリオ州の食品規則は、食品を調理または提供するすべての部屋から動物を締め出しているため、同州とブリティッシュコロンビア州の猫カフェは猫を別室に置いています。ケベック州では、猫か犬を15匹以上飼育する事業者は州の許可が必要です。
  • オーストラリア。 国の食品基準が、食品を扱う場所での生きた動物を禁止しているため、猫カフェは2つのエリアを分けています。Cat Café Melbourneは、飲食エリアと猫エリアの間に二重扉が必要で、自治体の承認に約3か月かかりました。首都特別地域(ACT)では、猫を4匹以上飼うには多頭飼育の免許が必要です。

猫を中心にした空間づくり

猫部屋は、客を呼ぶ場所である前に、猫の家です。シェルターが示している多頭部屋のガイドラインは、よい出発点になります。ASPCAの共同猫部屋のガイドラインは、次のように推奨しています。

  • 頭数: 部屋の広さにかかわらず、1部屋あたり10〜12匹まで。
  • 床面積: 猫1匹あたり18平方フィート(約1.7平方メートル)以上。
  • トイレ: 猫2匹につき最低1個、できれば1匹に1個。フードから3フィート(約90センチ)以上離す。
  • 高い場所と隠れ場所: 猫の数より多くの高い場所を用意し、すべての猫が隠れられる場所をつくる。

2025年に行われたストックホルムの猫カフェの研究は、部屋が混み合うと何が起きるかを示しています。混雑した日には、猫たちはより高い場所へ移動し、遊んだり毛づくろいしたりする時間が減りました。このカフェはスタッフしか入れない18平方メートルの部屋を猫に用意し、各シフトに2〜3人のスタッフを配置していました。研究者たちは、十分な上下運動のスペース、隠れ場所、猫だけの専用エリア、来店客数の上限、そして猫が望んだときだけ触れ合うことを推奨しています。

健康チェックは、文書化した日課にしておく必要があります。ピーボディのKitty Cat Cafeはその手順を公開しています。

  • トイレは1日3回掃除します。トイレは猫専用の部屋にあり、その空気は屋外に排気されます。
  • すべての猫を毎日、目から被毛まで確認し、毎週体重を量って皮膚糸状菌症の検査をします。
  • 新入りの猫と病気の猫は、空調が独立した隔離室に入ります。

提携する保護団体のほとんどは、猫を店に送る前に不妊・去勢手術、ワクチン接種、マイクロチップの装着、猫免疫不全ウイルス(FIV)と猫白血病ウイルス(FeLV)の検査を済ませています。皮膚糸状菌症(猫カビ)は、共同の部屋では現実的なリスクです。2024年にバンコクの猫カフェ11軒を調べた研究では猫の16%から見つかっており、人にも感染することがあります。部屋に猫を詰め込みすぎないようにしましょう。サンアントニオの猫カフェが約1,000平方フィート(約93平方メートル)に54匹を入れた状態で営業停止になったあと、市はそこにふさわしい数は10〜20匹だとしました。

すべての猫が猫カフェの暮らしに向いているわけではありません。Lady Dinah’sの創業者は2016年のインタビューで、怖がりな猫は店に出さず、別の家庭に託したと話しています。新しい猫はまず先住の猫たちとにおいを交換し、それから短時間、スタッフの見守りのもとで顔を合わせるという段階を踏んで、少しずつ慣らしていきました。

動物福祉への取り組みについては、説明できるようにしておきましょう。批判する人は必ず尋ねてきます。RSPCAとCats Protectionは、猫カフェは見知らぬ猫や人との密接な接触を猫に強いること、寝たふりをしている猫のストレスは見過ごされやすいこと、ショッピングセンター内の猫カフェのなかには猫が日の光を浴びられない店もあることを指摘しています。猫だけが入れる避難場所、来店客数や触れ合いの制限、店で暮らす猫の慎重な選定、そして猫がどこから来たのかを開示すること。これが、そうした批判へのいちばんの答えです。

日々の運営

スタッフにはラテづくりから猫砂の掃除まで、あらゆる仕事をこなしてもらうことになります。ブルーミントンのThe Cat’s Meow Cafeは、スタッフ9人と、提携する保護団体から来た16〜18匹の猫で運営しています。営業は7時〜11時と15時〜19時で、日中は猫を休ませるために閉め、猫部屋に入れるのは20人までです。最初の7か月で140匹以上の猫を新しい家族に託しました。Orlando Cat Caféのフランチャイズモデルでは、約8人のパートタイムスタッフでチームを組むことになっています。

スタッフの問題は、争いの火種にもなります。ワシントンのCrumbs & Whiskersは2026年初め、労働組合を結成しようとしていたスタッフとの対立のなかで約6週間休業しました。3月に営業を再開し、オーナーいわく、アメリカで初めて従業員が労働組合に加入した猫カフェになっています。

当サイトの掲載店が来店客をどう受け入れているかは、次のとおりです。

  • 予約: 48%が予約を推奨、24%が予約必須、28%が予約なしでの来店を歓迎しています。
  • 子ども: 半数は年齢を問わず歓迎し、残り半数は年齢制限を設けています。
  • 店内ルール: 来店したら手を洗う、猫を抱き上げない、寝ている猫はそっとしておく、カメラのフラッシュを切る。Lady Dinah’sでは1匹の猫と触れ合えるのは一度に1人だけで、Meow Parlourには小さな子ども向けの時間帯が別に設けられています。

燃え尽きはよくあることです。マン島のManx Cat Caféのオーナー夫妻は、2人ともフルタイムの仕事を続けながら5年以上にわたって週7日店を開けてきましたが、2026年10月末で閉店します。譲渡は心の負担にもなります。オーナーもスタッフも一匹一匹に愛着がわき、別れを告げることも仕事のうちです。休日を確保し、自分がいなくても店を開けられる代わりの人を用意し、猫カフェという仕事を理解してくれる獣医師を見つけておきましょう。イングランド・リンカーンのCoffee Catsのオーナーは、当初はこの事業を受け入れてくれる獣医師を見つけるのに苦労したと話しています。

賃貸契約を結ぶ前に

  1. 地元の保健所に連絡する。 平面図を持参し、食べ物と猫をどの程度分ける必要があるか、そもそも飲食物の提供が認められるかを確認します。
  2. どの動物関連の免許が必要か確認する。 ペット事業、シェルター、保護団体、犬猫の飼育施設、ペットホテルなどです。猫の保護活動も行う予定なら、そのために2つ目の免許が必要かどうかも尋ねましょう。
  3. ゾーニングを確認する。 その住所で動物を扱う用途が認められるか、飼える猫の数に制限があるかを調べます。
  4. 提携する保護団体を見つける。 どの獣医療費を誰が払うか、誰が里親を審査するか、何匹の猫を入れ替えるか、店が閉店したらどうするかを書面で取り決めます。
  5. 保険の見積もりを取る。 契約を決める前に、飲食と動物の両方の賠償責任について見積もりを取ります。保険会社が入店の最低年齢を決めることもあります。
  6. 内装工事の予算を組む。 壁、二重扉、換気設備、隔離室、猫用の家具、トイレの排気設備です。
  7. 入場料を決める。 コーヒーにいくら払ってもらえそうかではなく、家賃と人件費から逆算します。
  8. 猫カフェを訪ねてオーナーと話す。 ほとんどのオーナーは、開業前に知っておきたかったことを喜んで教えてくれます。近くの猫カフェは当サイトのマップで探せます。

よくある質問

猫カフェの開業にはいくらかかりますか?

決まった金額はありません。公表された金額は、2026年にミズーリ州で開業したキッチンのない小さなラウンジの約1万ドルから、Orlando Cat Caféのフランチャイズの40万ドル超までさまざまです。差の大部分を生むのは、家賃、猫と食べ物を分けるための工事、そして大家が最初に求める金額です。

猫カフェは儲かりますか?

儲かっている店もあります。サンディエゴのThe Cat Cafeは黒字だとしており、Orlando Cat Caféはフランチャイズ展開するまでに成長しました。一方で、収支がやっと合う程度の店や寄付に頼る店も多く、当サイトに掲載しているアメリカの猫カフェのうち47軒が閉店しています。何よりも大切なのは、最初から入場料を取ることです。

猫カフェの開業に免許は必要ですか?

ほぼ必ず必要で、たいていは複数です。アメリカでは、何かを提供するなら食品の許可、多くの場合は動物施設・シェルター・保護団体の免許、事業許可、そしてゾーニングの承認が必要になります。要件は州や市によって異なるので、まずは地元の保健所に相談しましょう。

猫と食べ物を同じ部屋に置けますか?

アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、オーストラリアでは、食品を調理・保管する場所に猫を入れることはできません。アメリカの保健所の多くは、食べ物を提供する部屋にも猫を入れないよう求めているため、猫カフェは猫専用のラウンジを別に設けたり、小窓から飲食物を渡したり、個包装の軽食だけを出したりしています。

すでに猫カフェを経営している方へ

まだCat Cafe Mapに掲載されていない場合は、お問い合わせください。無料で掲載します。オーナーの方は、最新の料金、営業時間、譲渡数を送っていただければ、来店する人が最新の情報を確認できます。世界の猫カフェに関するその他のデータは、猫カフェの統計をご覧ください。