猫にかかるお金のうち、譲渡費用はほんの一部にすぎません。フード、猫砂、動物病院の費用は15年以上続きますが、飼い主はかなり少なく見積もりがちです。Synchronyの2025年の調査では、猫の飼い主が予想した生涯費用は約$5,735でしたが、調査で出た範囲は$20,073〜$47,106でした。
要点を米ドルでまとめると次のとおりです。
- 初年度:譲渡で迎える場合、標準的な予算で約$2,350です。費用を抑えれば約$735から始められます。
- 2年目以降の毎年:約$1,980、月にすると$165です。保険なしの切り詰めた予算なら年に約$585ですが、緊急の診療に回せるお金は残りません。
- 15年間:約$30,000です。重い病気にかかったときの費用は含みません。
これらは下に挙げた価格をもとに、私たちが独自に計算した合計です。数字はどれでも、あなたの猫とお住まいの地域に合わせて変えられます。
猫の費用計算ツール
レベルを選び、好きな行に自分の数字を入力してください。チェックボックスにあらかじめチェックが入っているのは、ほとんどの保護施設ではこの3項目が譲渡費用に含まれているからです。ブリーダーから買う場合や野良猫を引き取る場合はチェックを外し、購入代金があれば譲渡費用の行に入力してください。
- 初年度
- $2,350
- 2年目以降の毎年
- $1,980
- 2年目以降の毎月
- $165
- 全期間の合計
- $30,070
最初に表示される数字はアメリカの価格です。どの行にも自分の金額を入力できます。ほかの通貨で支払う場合は、その通貨の金額を入力し、$の記号は無視してください。
譲渡費用で動物病院の処置がまかなえるとして、3つのレベルの15年間の費用は次のようになります。
| レベル | 初年度 | 2年目以降の毎年 | 15年間 |
|---|---|---|---|
| 節約 | $735 | $585 | $8,925 |
| 標準 | $2,350 | $1,980 | $30,070 |
| ゆとり | $5,349 | $4,599 | $69,735 |
動物病院の処置を自分で負担する場合は、初年度に約$216、$464、$866をそれぞれ足してください。「節約」は、健康な猫で何ごともなく過ぎた場合の費用なので、最低ラインと考えましょう。保険も貯金もないので、重い病気に一度かかれば、ここに挙げた合計を大きく超えてしまいます。出典に範囲の記載がない項目では、「節約」と「ゆとり」の数字は私たちの推定です。フード、猫砂、用品、貯金の「標準」の数字も同じく推定です。どの合計にも、物価の上昇や、高齢の猫の多くに必要になる追加のケアは含めていません。
大規模な調査が示す数字
調査によって数字が一致しないのは、測っているものが違うからです。
| 出典 | 調査結果 | 知っておきたいこと |
|---|---|---|
ASPCA(米国動物虐待防止協会)、2021年 | 初年度$1,904、その後は年$1,149 | 控えめな予算で、価格も数年前のもの |
Synchrony、2025年 | 15年間で$20,073〜$47,106 | 5,000人近い飼い主への調査。動物病院向けのローンを扱うCareCreditのために実施 |
Rover(FOX 9経由)、2026年 | 中型の猫で月$70〜$305 | 晩年の診療費は含まない。Roverによると、その費用は$2,255〜$4,740 |
PDSA、イギリス、2024年の価格 | 最低でも月£79、最初にそろえる費用が£366、生涯で£11,400〜£13,600 | 最低限の金額で、猫の購入代金は含まない |
寿命も大きく関わります。Synchronyの合計は15年を前提にしていますが、International Cat Careによると、猫の平均寿命は12〜14年ほどで、10代後半や20代前半まで生きる猫もいます。子猫を迎えれば、20年近く一緒に暮らすかもしれません。
猫を譲渡で迎える費用
保護施設や保護団体の料金は、たいてい無料から$250ほどまでです。CareCreditのガイドでは$15〜$250とされていて、ASPCAのニューヨークの譲渡センターは$150を目安にしています。2026年、Best Friends Animal Societyの料金は通常成猫で$100、子猫で$150でした。キャンペーン中に料金を下げたり無料にしたりする施設も多いので、聞いてみる価値はあります。
譲渡費用はたいていお得です。本来なら自分で払うはずの動物病院の処置を含むことが多いからです。たとえばミシガン州モントカルム郡では、$60の料金に不妊・去勢手術、ワクチン、駆虫、ノミの駆除、FIVとFeLVの検査、マイクロチップが含まれます。内容は施設によって違うので、書類にサインする前に確認しましょう。
ブリーダーから買う純血種の猫は、ずっと高くなります。CareCreditのガイドでは$300からで、イギリスのCats Protectionによると純血種の猫は£800〜£2,000、譲渡なら£80〜£120です。人気の品種は数千ドルすることもあります。ブリーダーの価格について信頼できる全国調査は見つからなかったので、数軒のブリーダーに聞いて、その数字を使ってください。
猫の不妊・去勢手術の費用
いちばん差が出るのは、どこで受けるかです。petMDによると、民間の動物病院ではメスの不妊手術がふつう$300〜$500で、保護施設や低料金のクリニックなら$25〜$150以上で受けられ、収入に応じた料金になることもあります。クリニックの価格を2つ例に挙げます。
- Humane Society of North Central Florida:メスの不妊手術が$150、オスの去勢手術が$100で、麻酔と痛み止めを含みます(2025年の価格)。
- Virginia Beach SPCA:メスの不妊手術が$95、オスの去勢手術が$75です。
メスの不妊手術は手術の規模が大きいので、オスの去勢手術よりふつう高くなります。妊娠中の猫や健康上の問題がある猫では、$100〜$200以上上乗せされることがあります。痛み止めやエリザベスカラーが別料金のクリニックもあるので、価格に何が含まれるかを確認しましょう。標準的なペット保険ではこの手術の費用が出ないことが多いので、当てにしないでください。
猫のワクチンの費用
子猫には数回の通院に分けた一連のワクチンが、成猫には追加接種が必要です。私たちが確認したクリニックの価格は次のとおりです。
| 項目 | Vetco(カリフォルニア州のクリニック) | |
|---|---|---|
| 狂犬病 | $43 | $30 |
| FVRCP(猫ジステンパーなどの混合ワクチン) | $52 | $30 |
| 猫白血病(FeLV) | $50 | $30 |
| マイクロチップ | $40 | $30 |
Vetcoには$279の子猫向けセットもあり、狂犬病、FVRCP 3回、FeLV 2回に、FeLV、FIV、フィラリアの血液検査が含まれます。成猫向けの狂犬病とFVRCPのパッケージは$98です。猫が外に出るかどうかによって、獣医師が勧めるワクチンは変わることがあります。いちばん安く受けられるのは、たいてい低料金のクリニックや保護施設です。価格は地域によって違います。マイクロチップは1回きりの費用で、猫が迷子になったときには十分に元が取れます。
猫の診察代
民間の動物病院での健康診断は、ペット保険会社のEmbraceによると$50〜$100ほどです。これは診察だけの料金で、検査や治療は別にかかります。成猫はたいていの年に健康診断と追加接種がいくつか必要で、ASPCAは2021年に、定期的な医療費を年$160、予防薬を年$140と見積もっていました。
備えておきたい大きな出費を、Embraceの費用ガイドをもとに挙げます。
- 歯のクリーニング:約$200〜$600で、抜歯があると$700〜$1,500以上です。
- 血液検査:約$80〜$200で、猫が年をとるほど、獣医師に勧められる機会が増えるでしょう。
- 緊急の診察:治療の前の段階で約$150〜$250です。
- 入院:Embraceの数字では1泊$600〜$1,700ですが、もっと安い数字を挙げるガイドもあるので、見積もりを頼みましょう。
- 飲み込んだ異物を取り出す手術:約$1,500〜$5,000以上です。
フードと猫砂
フード代は、何を買うかでほぼ決まります。タフツ大学の栄養学者たちが2022年の価格で、同じカロリーあたりでキャットフードを比べたところ、年$86から$2,100超までの開きがありました。調べたドライフードは、いちばん高いものでも、いちばん安い缶詰より1日あたりの費用が安く済みました。ASPCAの2021年の予算である年$225はこの範囲の下のほうで、CareCreditのガイドは月$30〜$90を挙げています。どのフードが合うかを獣医師に聞いたうえで、1袋や1缶ではなく1日あたりの費用で比べましょう。
猫砂はASPCAの予算で年に約$150で、高級な猫砂や多頭飼いならもっとかかります。粉じんの少ないものや無香料のものも含めた選択肢は、おすすめの猫砂のガイドをご覧ください。
最初にそろえる用品
基本の用品は$100を少し超えるくらいでそろえられますが、その何倍もかけることもできます。それぞれの用品についてはガイドで紹介しています。
- トイレとスコップ:おすすめの猫用トイレをご覧ください。自動猫トイレは数百ドル高くなりますが、なくてもかまいません。
- キャリー:おすすめの猫用キャリーには$25未満のものもあります。
- 爪とぎポールまたはキャットタワー:おすすめのキャットタワーをご覧ください。しっかりしたポールがあれば、ずっと高価なソファを守れるかもしれません。
- 食器と水:給水器はなくてもかまいません。おすすめの猫用給水器をご覧ください。
- 爪切り:値段は安く、猫の爪切りのやり方も紹介しています。
- そのほかのもの:猫を迎える前にそろえたいもののチェックリストに全リストがあり、最初は買わなくていいものもわかります。
ヒーター付きベッド、窓辺用のベッド、ハーネス、自動給餌器といった追加の用品は、少しずつ費用が増えていきます。どれも初日から必要なものではありません。
ペット保険は入るべき?
North American Pet Health Insurance Associationによると、2025年、アメリカの猫の傷病保険の平均保険料は年$435、月にすると約$36でした。予防ケアのプランを加えると、平均は$859になりました。カナダの傷病保険の平均はC$601でした。
その年に保険に入っていたアメリカの猫は、わずか2%ほどでした。年$435なら、その価格のままで15年間に約$6,500になり、健康なまま過ごす猫なら元は取れません。高額な請求が来たときにつらい選択を迫られるのであれば、保険に入る価値があります。数千ドルを無理なく払えるなら、同じお金を貯金に回す手もあります。どちらにしても備えは持っておき、契約前には補償の対象外になるものを読みましょう。加入前からの病気はふつう対象外です。
思わぬ請求が来たとき
不意を突かれる飼い主は少なくありません。ギャラップとPetSmart Charitiesの調査では、アメリカのペットの飼い主の52%が過去1年に動物病院の診療を受けなかったか断ったことがあり、そのうち71%が主な理由に費用を挙げました。3人に2人は、命を救う治療に出せるのは$1,000までだと答えました。
高齢の猫は費用がかさむことが多く、長く続く病気には定期的なケアが必要です。Embraceによると、関節炎の薬は月$50〜$150、糖尿病の治療は最初の1年で$500〜$1,500かかります。だからこそ、毎月少しずつでも、猫が若いうちから貯金をしておきましょう。
手を抜かずに費用を抑える方法
- 譲渡で迎える:料金に最初の動物病院の処置が含まれることが多く、数百ドルの節約になります。
- 低料金のクリニックを使う:不妊・去勢手術、ワクチン、マイクロチップがずっと安く済むことがあります。Humane World for AnimalsのPet Help Finderで、地域ごとの手ごろな施設を探せます。
- 予防を続ける:毎年の健康診断と歯のケアで、治療費が安いうちに問題を見つけられます。
- 猫を健康的な体重に保つ:フードを量って与えれば、今のフード代が節約でき、将来の動物病院の費用も抑えられるかもしれません。
- 小さな作業は自分でする:爪切り、ブラッシング、きちんとしたトイレ掃除には、ほとんどお金がかかりません。
- 見積もりを頼む:何が緊急で、何が後回しにできるか、もっと安い方法はないかを聞きましょう。ギャラップの調査では、費用を理由に診療を断った飼い主の73%が、もっと安い選択肢を示されなかったと答えました。
- 早めに助けを求める:緊急の治療費が払えない場合、Humane World for Animalsは近くの獣医系大学に緊急支援について問い合わせることを勧めていて、力になってくれるほかの慈善団体も紹介しています。
動物病院向けのクレジットカードには注意しましょう。CareCreditのキャンペーンプランは利息の後払い方式で、キャンペーン期間の終わりまでに全額を払い終えていないと、購入日までさかのぼった利息を高い利率で支払うことになります。期限内に確実に完済できるなら、緊急時には助けになります。
猫にかかる費用のまとめ
初年度は約$2,350、その後は年に$1,980、月にすると約$165を見込み、計算ツールを自分の価格に合わせて調整しましょう。猫が健康でいてくれればずっと少なく済みますが、そうならない年のために貯金か保険を確保しておいてください。譲渡で迎え、日常的な処置には低料金のクリニックを使い、見た目のいいものではなく必要な用品を買いましょう。迎える準備ができたら、まず猫を迎える前にそろえたいもののチェックリストから始めてください。先に猫と過ごしてみたいなら、近くの猫カフェを探しましょう。



